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山下隆博 吹雪の日/凪の海

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北海道後志地方の岩内町に私は生まれ、高校卒業までの18年間を過ごした。
右を見れば羊蹄山を初めとした山々が広がり、左を見れば日本海が広がっている。
そんな風光明媚な場所に私は生まれた。
そして、私が生まれた1984年に隣の泊村では原子力発電施設の着工が始まった。
ルスツにはスキー場がある。共和町では畑作の風景が広がっている。
寿都村の海沿いには沢山の風力発電施設がある。
原発はそれらと何の変わりもない当たり前の風景だった。

 私が故郷を見る時にはどうしても二人の事を考えずにはいられない。

故郷に根ざし、漁師として生計を立てながらも懸命に自然の美しさと厳しさ、
そしてそこに生きる人達の息づかいを丹念に描き、自身の画業を積み重ねてきた画家の木田金次郎。

そして、自身の信念に嘘をつく事なく鋭い眼差しで原発問題にしがみつく様に仕事を続け、
社会的な立場においての責任の取り方を体現している写真家の樋口健二。

二人の目を通して私は故郷を見ている。
それは原発問題を考える時に重要な事なのではないのかと考えている。
 山下隆博(本文より)
 サイズ:186×252mm 頁数:80ページ

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